◎質問者(文章執筆者)の性別/男
◎質問者(文章執筆者)の年齢・学年/28歳
◎文章の用途(「入試用の志望動機」など)/採用試験用の課題作文「これまでに自らが取り組んできたことで最もPRできることを記しなさい。そしてそこから何を得たか記しなさい。」
◎文章の提出先(受験する大学、会社など)/某私立学校
◎チェックしてほしい文章/
主題:三年目としては異例の、チームリーダー(代理)経験
私が最もPRできることは、社会人三年目の一年間、チームリーダー(代理)を経験したことです。
それまでの自分の担当業務に加え、後輩の教育とタスク管理や他部署との折衝など、リーダーとしての業務を、正規リーダー同様全て担当することになりました。最初は苦労と失敗の連続で、特に他部署との折衝では「いい加減で失礼。前任を見習え。」など、他部署のリーダーの方々から多くのお叱りを受けました。
仕事がいい加減になる原因は「焦り」だと捉え、ただ時間をかけて丁寧に頑張るのではなく、仕事の進め方自体の改善を常に考え実行するようにしました。半年程経つ頃には他部署の方々ともスムーズに仕事が進められるようになり、リーダーとしての信頼を得ることができました。
この経験から自己研鑽力が非常に高まり、また他部署との折衝からチームワークの重要性を学ぶことが出来ました。教員にも自己研鑽及びチームワークが重要であることから、このリーダー経験は教員になるにあたり十分に活かせるものだと考えております。
◎チェックしてほしい事柄・ほしいアドバイス/
課題文としてお題に沿っているか・教員としてのPRになっているか・経験→得た能力が飛躍しすぎていないか
以上、よろしくお願い致します。
管理人回答:形式が整っているだけで、具体性ゼロです。
>課題文としてお題に沿っているか
⇒沿っていません。設問文には「具体的に」という指示はありませんが、こういう文章は具体的に書くものです。そうでなければ、「これまでに自らが取り組んできたことで最もPRできること」が何なのか、まったく理解できません。「最もPRできること」とか「そこから何を得たか」というのは、具体的な事実などを要求しているのです。
たとえば、そもそもあなたがチームリーダー(代理)を務めたという仕事、企業とはどういう企業なのか、そして、その所属部署や担当業務とは何なのか、といった情報が何もありません。要するに、聞こえの良いような話を作り上げただけと解釈されても仕方ない内容です。そんな抽象論なら、誰でも、どんなことでも、自由勝手に書けます。つまり、説得力がないのです。
>教員としてのPRになっているか
⇒なっているとは、思えません。そもそも、教員(志望者)としてPRすべきことは何だとお考えなのですか?それが自分で判っていますか?「自己研鑽力」などという能力があるのか非常に疑問ですし、あったとしても自分で「自己研鑽力が非常に高ま」ったなどと書くのは、かなり傲慢な印象です。
>経験→得た能力が飛躍しすぎていないか
⇒飛躍していますが、それ以前の問題です。
再度、添削をお願いします。
400文字という字数制限と、同時に提出する履歴書に企業名や業種・職種を記載していたため、具体名は省略していました。
>そもそも、教員(志望者)としてPRすべきことは何だとお考えなのですか?それが自分で判っていますか?
こちらは仰る通りだと感じたので、これを踏まえて内容を全て変更しました。
主題:児童養護施設出身者対象の奨学金プログラム「カナエール」へのボランティア参加
(以下本文)
私が最もPR出来ることは、カナエールというボランティアへの参加経験です。カナエールは、児童養護施設の子どもの進学を奨学金でサポートするプログラムで、奨学生は毎年10名選抜され、全員がスピーチコンテストで支援者に対し将来の夢を語ります。
奨学生が自分の辛い過去と向き合い、それを言葉にして伝えることは一人では難しいため、スピーチ作りのサポートをすることがボランティアの役割となっています。最初は自分の過去と向き合うことを恐れていた子ども達でしたが、こちらから自分の辛い過去をさらけ出し、「夢を支援したい」という熱い想いを伝えることで次第に信頼を寄せてくれ、自分の過去と向き合いつつ成長していきました。そして本番では、見違える程堂々と自分の過去・そこからつながる夢を語っておりました。
この経験から、子どもの成長を見守る喜びとそれに対する確かなやりがいを感じることができました。今後は教員として、より多くの子どもの成長を支援していきたいと考えております。
400字から少しオーバー(420字)していますが、400字「以内」ではなく400字「前後」だったので、特に問題なしと考えています。
以上、よろしくお願い致します。
管理人回答:やはり具体性が足りません。
>こちらから自分の辛い過去をさらけ出し
⇒あなたの辛い過去とは何ですか?それを書かないと、「さらけ出し」などといっても説得力はありません。
>「夢を支援したい」という熱い想いを伝えることで次第に信頼を寄せてくれ、自分の過去と向き合いつつ成長していきました。
⇒抽象的です。頭で考えただけで書ける内容です。
>そして本番では、見違える程堂々と自分の過去・そこからつながる夢を語っておりました。
⇒上記同様です。