◎性別/女
◎年齢・学年/18
◎文章の用途/帰国子女入試志望動機書
◎文章の提出先/筑波大学
質問:
1、具体性に欠けていますか
2、話の筋は通っていますか
3、不自然な日本語はありますか
私は日本が大好きです。そんな大好きな母国のことを更に深く知り、その文化や伝統を伝えていきたいという思いから、貴校の日本語・日本文化学類への入学を志望します。
私が日本に興味を持ったのは、留学準備校でのJapanese Classがきっかけでした。私はその授業を通して、歴史や文学だけでなく、日本人の道徳の基盤であった武士道のことや、西欧人と日本人の美意識の違いなどを教わり、自分の知らなかった日本を発見することの楽しさを知りました。
カナダに留学してみると、周りはとても国際色豊かで、常に自分のことを日本人として意識するようになりました。そんな中、さらに日本について考えるきっかけになった出来事が、東日本大震災でした。震災直後、世界の報道機関はこぞって、日本人の秩序ある行動を取り上げ、称賛していました。私はそれを見ながら、日本人であることを誇りに思うと同時に、このような真面目さや、思いやりの心など、俗にいう「日本らしさ」を形成している文化や歴史、さらには日本語が持つ影響などについて、もっと深く学びたいと思うようになりました。そして、それを自分の中だけで終わらせてしまうのではなく、伝えていきたいという思いも強くなり、貴学類はそれを実現できる最適な場所だと感じました。
私が特に魅力を感じたのは、専攻が分かれておらず、様々な分野から日本を見つめ、研究できるところです。また、正しく伝えるということに重点を置き、異文化理解にも力を入れていること、さらにチューター制度や、合同授業などを通して、留学生から見た日本を共有することができるのも、大変有意義だと感じました。
将来は、貴学類で得た幅広い知識をもって、世界に、また、次の日本を担っていく次世代の人々に日本の素晴らしさを伝え、日本文化を継承していくとともに、自分自身も世界に恥じない日本人になりたいと思います。
管理人回答:ほぼ結構です。
>1、具体性に欠けていますか
⇒若干、その傾向はあります。たとえば、
>私は日本が大好きです。そんな大好きな母国のことを更に深く知り、…
→日本の何が好きなのか、どんな点が好きなのか、具体的に書かないと説得力がありません。「そんな…」とお書きですが、思わず「どんな?」と聞き返したくなります。
>カナダに留学してみると、周りはとても国際色豊かで、
→「国際色豊か」という、手垢のついたような(この表現もそうですが)表現で済ませるのは、おざなりです。実際、どういう人種・民族の人たちが、どんなふうに暮らしていたのかを具体的に書かないと、単に頭で考えただけの話ではないかと思われても仕方ないでしょう。
>2、話の筋は通っていますか
⇒全体としては、一応、筋は通っています。
>3、不自然な日本語はありますか
⇒あります。冒頭の指摘と対象が重複しますが、
>そんな大好きな母国のことを更に深く知り、
→日本のことについて何か述べていてこそ、その後に「そんな~」と続けることができます。先行して何の記述もないのに、「そんな~」では意味不明です。
>さらには日本語が持つ影響などについて、もっと深く学びたいと思うようになりました。
→日本語が、何に影響を持つという話か、よく、あるいはスンナリ理解できません。
>そして、それを自分の中だけで終わらせてしまうのではなく、
→学ぶというのは、あくまで自分の行為であって、伝えることとは別です。「自分の中だけで終わらせる」という言い方は不自然です。「自分が学ぶだけでなく」と、素直に書けばよいことです。
全体によく書けているほうだとは思いますが、具体性に乏しく、また「大変有意義だと」思う理由が何も書いていないなど、単に大学がPRしていることを、なぞって言っているだけという印象です。
再添削お願いします。
適切なアドバイス、ありがとうございました。
書き直しましたので、もう一度添削お願いします。
質問は、この前と同じ3つです。
1、具体性に欠けていますか
(3段落目の、日本人としての意識のくだりですが、800字という制限があり、具体例を入れることができません。震災のことが自分にとって一番大きな出来事だったのですが、それだけでは不十分でしょうか。)
2、話の筋は通っていますか
3、不自然な日本語はありますか
それから、読点が多い気がするのですが、いかがでしょう。
お返事を待っている間に、また手を加えたので表現がだいぶ変わっています。
私は、母国日本の伝統や文化を、日本人として責任をもって伝えていきたいという思いから、貴校の日本語・日本文化学類への入学を志望します。
私が日本に興味を持ち始めたのは、留学準備校でのジャパニーズクラスがきっかけでした。私はそこで、歴史や文学だけでなく、日本人の道徳の基盤となった武士道のことや、西欧人と日本人の美意識の違いなどを知り、当たり前すぎて気付かずにいた「日本」を発見する喜びを覚えました。
その後カナダに留学し、異なる文化を持つ人々と交流するうちに、自分が日本人であることをより強く意識するようになりました。そんな中、日本についてさらに深く考えるきっかけとなった出来事が、東日本大震災でした。震災直後、日本人の冷静さや秩序ある行動が、世界中で大々的に報じられ、称賛されているのを見て、私は、日本の当たり前がこれほど世界に尊敬されうるのかと驚き、あらためて日本のことを誇りに思いました。と同時に、このような「日本らしさ」をきちんと受け継いでいきたい、その為にはまず自分が、その背景にある文化や歴史、日本語などについてしっかり学び、理解を深めなければ、と強く感じたのです。そして、それを実現できると思ったのが貴学類でした。
私が特に魅力を感じたのは、専攻が分かれておらず、様々な分野から日本を見つめ、研究できるところです。また、正しく発信するということに重点を置き、異文化理解教育にも力を入れていること、さらにチューター制度や、合同授業などを通して、留学生から見た日本を共有できることも、自分の国を客観的に捉えられるという点で、大変有意義だと感じました。
将来は、貴学類で得た幅広い知識をもって、世界に、また、次の日本を担っていく次世代の人々に日本の素晴らしさを伝え、日本文化を継承していくとともに、自らも、世界に恥じぬ日本人となれるよう、努めたいと思います。
管理人回答:具体性に欠けています。
>1、具体性に欠けていますか
>2、話の筋は通っていますか
⇒いっしょに回答します。具体性に欠けます。別の言い方をすると、あまりにもステレオタイプな、ありがちな話ばかりなのです。武士道の話などが典型ですが、要するに教科書を読んでいるような、教科書通りの話を聞かされている印象です。つまり、あなた個人の具体的体験だという印象が極めて希薄なのです。話の筋は通っていますが、単に、それだけです。説得力がありません。もちろん、この程度の文章もかけない人は多いですから、その意味では、一定水準に達しているとは言えますが。
>3、不自然な日本語はありますか
⇒ありません。
添削していただきありがとうございました。
わかりやすく欠点を指摘してくださったのでとても助かりました。
一定水準に達していると言っていただき、嬉しかったです。
自分の留学生活をもう一度振り返り、思ったこと感じたことを
整理してみようと思います。
お世話になりました。