私は現在私大の法学部に在籍しています。この文章は他大学法学部への編入のための志望理由書です。内容の矛盾や文法の誤りがないかなどといった点について添削をお願いします。
私は、以前から日常生活における法的紛争、とりわけ親族・相続に関する紛争の解決に強い関心を抱いている。そのため、現在の在籍大学でも民法のゼミナールに所属し、また家族法の講義も履修してきた。これらの授業を通して、紛争解決後も当事者間に密接な関係が継続することの多い家事事件のような分野では、法的な解決のみならず、当事者間の将来関係の調整等も考慮した柔軟な対応が必要とされていることを知った。そしてこのことから、紛争解決のためには、司法手続きによる法的権利・義務の確定の他に、紛争当事者の社会的な関係や心情的な側面等多様な価値観を組み込んだ上で、当事者間の合意に基づいた解決を目指す「裁判外紛争解決手続き(ADR)」の必要性が高まっていると考えるようになった。そこでさらに、ADRを利用して当事者間の実情に合わせた迅速な紛争解決を図るためには、当事者と向き合いながら解決を目指す交渉等の過程について学ぶことが必要であり、これを実践的な法社会学の視点から学びたいと希望するに至った。
貴学法学部は、法社会学を専門とする教授が在籍され、また、紛争解決の過程について実践的に学ぶ演習が行われているので、私の抱く問題意識に基づいた学習の場として最適であると思われる。編入学後には、貴学での講義やゼミナールを通じて紛争とその解決の過程について理論と実践の両面からいっそう深く学びたい。また、ADRという発想を紛争解決においてどのように活かしていくか、当事者にとってよりよい解決とはどのようなものであるのか、自らの考察を進めていきたい。
大学卒業後は貴学法科大学院に進学し、さらに学習を深めていきたい。そして、将来は貴学での学習を生かし弁護士として民事紛争の解決に取り組んでいきたいと考えている。
以上の理由により、貴学法学部への編入を希望する。
管理人回答:説得力がありませんね。
>内容の矛盾
管理人は法学の専門家ではないので、トンチンカンな指摘になるかも知れません。
一応、論旨は整っているようにも見えます。しかし、説得力はありません。
ありていに言えば、要するに、編入希望先大学が有名なところで、そういう有名大学に行きたいというだけではないの?という印象を持ってしまうのです。
前段でいろいろと、それらしいことを書いてありますが、裁判外紛争解決手続き(ADR)が大事だというのなら、別に大学を変えなくても、それを学ぶ方法は、本を読むなり何なり、いくらでもあるでしょう。法社会学の本など、いくらでもあるでしょう。そういうこともせずに(したのなら、それを書くべきです)、いきなり今の大学では駄目だと言うのは、要するに、自分の怠慢や努力不足を露呈していることになります。
今の大学では駄目だというのなら、その理由や根拠をもっとはっきり書く必要がありますね。「貴学」の利点を、「法社会学を専門とする教授が在籍され」と、「紛争解決の過程について実践的に学ぶ演習が行われている」としていますが、これも、文章を読む限り、それほど大きな理由なのかと疑問に思います。「実践的」だの、「理論と実践の両面から」だの、ありふれた抽象的な言葉が多いので、余計に説得力がなくなっているのです。
ご指摘ありがとうございました。
今の大学にはそもそも法社会学専門の教授がいません。スタッフや演習の充実度にも差があります。
また、今の大学に非常勤講師として法社会学の講義をしに来ていただいた教授が志望大学に在籍されています。その教授の講義にも影響を受けました。
以上のような点は志望理由として書き足してはいけないでしょうか?
管理人回答:管理人の指摘をどう解釈したのですか?
>以上のような点は志望理由として書き足してはいけないでしょうか?
まさに、そういうことを書いてくださいと指摘しているのです。
「~いけないでしょうか?」というお尋ねを読むと、え?と思ってしまいますよ。
余計なことですが、あなたの日本語表現のために、指摘しておきます。
そこは、「以上のような点を志望理由として書き足せばいいのでしょうか? 」と尋ねるところです。
あなたの文章には、これと同じような、どこかピントのずれた表現が多いですね。
さらに本論に戻って言えば、単に
>スタッフや演習の充実度にも差があります。
というだけでなく、具体的に、どんな違いがあるのかを書いてください、ということです。
ともかく、抽象的な話を並べていないで、具体的に書くということです。
志望理由書を書き直してみました。もしよろしければ、もう一度添削していただけないでしょうか。
私は、以前から日常生活における法的紛争、とりわけ親族・相続に関する紛争の解決に強い関心を抱いている。そのため、現在の在籍大学でも民法のゼミナールに所属し、また家族法の講義も履修してきた。これらの授業を通して、紛争解決後も当事者間に密接な関係が継続することの多い家事事件のような分野では、法的な解決のみならず、当事者間の将来関係の調整等も考慮した柔軟な対応が必要とされていることを知った。また、貴学法学部の教授が非常勤講師として法社会学の講義をしに来ていただき、この講義を聞く機会があった。この講義の中で、裁判以外の紛争処理手続きの類型について学び、その中でも特に紛争当事者の社会的な関係や心情的な側面等多様な価値観を組み込んだ上で当事者間の合意に基づいた解決を目指す「裁判外紛争解決手続き(ADR)」の必要性が高まっていることを知ることができた。ここから、日常の法的紛争を当事者間の実情に合わせ迅速に解決するためには紛争解決の過程について学ぶことが必要であり、これを法社会学の視点から学びたいと希望するに至った。
しかし、私が現在在籍する大学には法社会学を専門とする教授がおらず、この分野に関する演習も行われていない。その点、貴学法学部には法社会学を専門とする教授が在籍され、また、紛争解決の過程について実践的に学ぶ演習が行われているので、私の抱く問題意識に基づいた学習の場として最適であると思われる。編入学後には、貴学での講義や演習を通じて紛争とその解決の過程についてより深く学びたい。また、ADRの制度を紛争解決においてどのように活かしていくか、当事者にとってよりよい解決とはどのようなものであるのかという点について自らの考察を進めていきたい。
大学卒業後は貴学法科大学院に進学し、さらに学習を深めていきたい。そして、将来は貴学での学習を生かし弁護士として民事紛争の解決に取り組んでいきたいと考えている。 以上の理由により、貴学法学部への編入を希望する。
管理人回答:概ね、結構だと思います。
1.表現上の細かな指摘をしておきます。
>とりわけ親族・相続に関する紛争の解決に強い関心を抱いている。
「相続に関する紛争」はわかりますが、それと「親族に関する紛争」と、同列に並べるのはどうかと思います。「相続に関する紛争や、親族間でのさまざまな争い」といったところでしょう。
>また家族法の講義も履修してきた。
「講義」は受講するものでしょうし、履修するのは「科目」でしょう。
>家事事件のような分野では、
「家事事件」という言い方が、法学ではあるのでしょうか?これは純粋な疑問です。
>最適であると思われる。編入学後には、
論旨としては、このふたつの文の間に、「だから貴学編入を希望した」という意味の記述が必要でしょう。
2.以上のほかにも、細かな表現の修正点はあります。たとえば下記です。
>当事者にとってよりよい解決とはどのようなものであるのかという点について自らの考察を進めていきたい。
「自らの」など不要です。単なる文字数稼ぎなら、愚の骨頂です。1.の指摘を修正して再投稿してもらえば、これらの添削もします。
ご指摘していただいた箇所を修正したので再投稿します。もう一度添削をしていただけないでしょうか。
ちなみに、「家事事件」という表現についてですが、実際このような表現の仕方をよくしています。家族法の著名な教科書などにもこのような表現が使われていますので、試験官となる法学部教授の方々にも分かってもらえると思います。
私は、以前から日常生活における法的紛争、とりわけ相続に関する紛争や親族間でのさまざまな争いの解決に強い関心を抱いている。そのため、現在の在籍大学でも民法のゼミナールに所属し、また家族法の講義も受講してきた。これらの授業を通して、紛争解決後も当事者間に密接な関係が継続することの多い家事事件のような分野では、法的な解決のみならず、当事者間の将来関係の調整等も考慮した柔軟な対応が必要とされていることを知った。また、貴学法学部の教授が非常勤講師として法社会学の講義をしに来ていただき、この講義を聞く機会があった。この講義の中で、裁判以外の紛争処理手続きの類型について学び、その中でも特に紛争当事者の社会的な関係や心情的な側面等多様な価値観を組み込んだ上で当事者間の合意に基づいた解決を目指す「裁判外紛争解決手続き(ADR)」の必要性が高まっていることを知ることができた。ここから、日常の法的紛争を当事者間の実情に合わせ迅速に解決するためには紛争解決の過程について学ぶことが必要であり、これを法社会学の視点から学びたいと希望するに至った。
しかし、私が現在在籍する大学には法社会学を専門とする教授がおらず、この分野に関する演習も行われていない。その点、貴学法学部には法社会学を専門とする教授が在籍され、また、紛争解決の過程について実践的に学ぶ演習が行われているので、私の抱く問題意識に基づいた学習の場として最適であると思われる。そのため、貴学への編入を希望するに至った。編入学後には、貴学での講義や演習を通じて紛争とその解決の過程についてより深く学びたい。また、ADRの制度を紛争解決においてどのように活かしていくか、当事者にとってよりよい解決とはどのようなものであるのかという点についての考察を進めていきたい。
大学卒業後は貴学法科大学院に進学し、さらに学習を深めていきたい。そして、将来は貴学での学習を生かし弁護士として民事紛争の解決に取り組んでいきたいと考えている。 以上の理由により、貴学法学部への編入を希望する。
管理人回答:添削の一例です。
私は、以前から日常生活における法的紛争、とりわけ相続に関する紛争や親族間でのさまざまな争いの解決に強い関心を抱いている。そのため、現在の在籍大学でも民法のゼミナールに所属し、また家族法の講義も受講してきた。これらの授業を通して、紛争解決後も当事者間に密接な関係が継続することの多い家事事件のような分野では、法的な解決のみならず、当事者間の将来にわたる関係の調整等も考慮した、柔軟な対応が必要とされていることを知った。また、貴学法学部のA教授が私の大学の非常勤講師として法社会学の講義を
しに来ていただき持っておられ、この講義それを聞く機会があった。この講義その中で、裁判以外の紛争処理手続きの類型について学び、その中でも特に紛争当事者の社会的な関係や心情的な側面等多様な価値観を組み込んだ上で、当事者間の合意に基づいた解決を目指す「裁判外紛争解決手続き(ADR)」の必要性が高まっていることを知ることができった。ここから、日常の法的紛争を当事者間の実情に合わせて迅速に解決するためには、紛争解決の過程について学ぶことが必要であり、これを法社会学の視点から学びたいと希望するに至った。(以下、略)