大学入試二次試験小論文 質問者/杏仁

◎質問者(文章執筆者)の性別/女性
◎質問者(文章執筆者)の年齢・学年/17歳・高校三年
◎文章の用途(「入試用の志望動機」など)/大学入試の二次
◎文章の提出先(受験する大学、会社など)/人文学系
◎チェックしてほしい文章/1000字以上1200字以内
◎チェックしてほしい事柄・ほしいアドバイス/文章が論理的に組み立てられているか。つなぎ目や言葉遣いに違和感や不備がないかを添削してほしいです。
◎質問したい事柄/グラフなどのデータ系小論文を書くときのデータの読み取りにおいてコツなんかあればお教え願います。

 

論じるテーマは「性的・暴力的表現のテレビでの放映を法律で規制することの是非について」です

テレビというメディアの影響力は強い。
テレビで暴力的・性的表現を放映することを法律で規制することは絶対的に正しく必要なことだと私は考える。
理由は大きく分けて二つある。
ひとつは社会的弱者(主にここでは青少年を示す)への悪影響が大きいためだ。まだ精神的、身体的にも未熟な幼い子供に
暴力的かつ性的表現を見せることはその子供が生まれながらに有する権利を脅かしていることになる。
それというのも小さいころの記憶としてそれらがトラウマ症状を引き起こすかもしれない。あるいはテレビでそれらを習慣的に見ることによって
それらが当たり前だと思い込んでしまう恐れもある。こういったことは子供の精神や感受性が発達する上でその子供の未来に悪影響を及ぼすのだ。
そしてもっとも重要視すべきなのは社会的弱者は社会に守られる権利を有しており、逆に社会は彼らを守る義務を負っているということである。
そういった彼らの権利を奪うようなものを社会は率先して法律という公のルールで規制しなくてはならない。
そのためには万民が性的・暴力的表現のテレビ放映を規制対象と認識するという共通の意識を持つことが必要不可欠である。
ここで日本と欧米のそれらに対する意識の違いを見たい。
日本は深夜放送において多少のそのような表現・映像の放映を許されている。
日本のアニメをとってみても戦闘シーンでは派手に血しぶきが上がるようなものでも子供の起きている時間に放映されるのだ。
これは社会的弱者の権利をないがしろにしていると言える。
しかし欧米ではもともとそのような表現を含む番組は有料チャンネル化されるほか、
欧米におけるテレビでの日本アニメの放映の際、極端な戦闘シーンは割愛されたり露出の激しい服は書き換えられるなど
社会的弱者の権利を守るためいろいろな工夫がされている。このように大切なのは共通意識を持つことにある。
二つ目の理由はテレビのもつ、情報を簡単にいつでも得られるという利点に隠れた普遍的な影響力による人間性の崩壊である。
電波を受信していればボタンひとつで様々な情報を得られる便利なこのツールは逆に言うとだれでも簡単に性的かつ暴力的な表現を
目に映してしまう。このように規制することなく行けばそういった表現が日常的に大衆の目に入ることで、その事象自体が日常化してしまい
犯罪を誘発し結果、犯罪自体を容認してしまうことにつながるだろう。こうしたメディアによる伝達は普遍的に私たちの生活に存在することで
知らぬ間に私たちのモラルや常識、理性を壊してしまう。そして社会的弱者を守るべき立場の私たちをもこのように影響を受けてしまうのだ。
以上の理由から性的・暴力的表現の法律による規制を強く肯定する。