自身の視点から論評 課題読書感想論文 質問者/伊予柑

自分の学びたい学問領域(経済学部)に関わる書籍を1冊選び、概要を簡単にまとめた上で、自身の視点から論評しなさい
(720字以内)30マス×24行:横書き

入学志望書とセット
著者名:中谷巌
本のタイトル:資本主義はなぜ自壊ししたのか
概要:270字
著者の意見に賛成する点:170字
著者の意見に反対する点130字
自身の視点から論評:130

1、自身の視点から論評
これが何を書けばよいのか、イマイチわからないので教えてください。

a,これは書評なので自分の読んでから自分の考えがかわった点を中心に「感想」を書くべきなのか
b、筆者の意見に対する自分の最終的な結論にたいして賛否いずれかの「考え」を書けばよいのか
c、入学志望書とセットなので、今後自分が何を学ぶかについてふれるべきなのか。

考えれば考えるほど、書けば書くほどわからなくなりました。

2、各項目のバランス。概要を削って論評を増やした方がいいでしょうか?
3、要件を満たしているか
4、文章としてまとまりがあるか
5、日本語としておかしくは無いか
6、感想を聞かせて下さい

著者はかつて構造改革の急先鋒だった方で、閉塞した日本を活性化し国際競争力をつけるために市場原理主義に基づく米国型金融資本主義=グローバル資本主義を導入すべきと提唱していた。しかし導入の結果、構造改革に一定の成果をあげた半面それ以上に日本に深刻なダメージを与えてしまった。そこで著者は今後日本の再生のためにはグローバル資本主義の適切な制御と、グローバル資本主義の導入により破壊された日本の美質の復活が必要だと訴える。そして日本の独自の価値観に基づいた社会・経済体制の構築は長い時間を要しても必ず世界の模範たりえるものになると締め括っている。

構造改革は必要だがグローバル資本主義をこれ以上現状のまま放置すると成果よりも弊害の方が大きいので、日本はグローバル資本主義に一定の制限を加えるべきであるという著者の主張には私は賛成である。改革とは多数の人を幸福にするために実施されるべきもので、たとえ改革に成果があってもその結果多数の人を不幸にする改革では改革の意味が無いからである。しかしながら著者が提案する日本再生のための政策ついては反対である。何故ならばこの提案の内容が単なる対処療法的な政策の羅列すぎず個々の政策の連携が不明瞭なのと、各政策の内容についても長所を賞賛するが短所に関してはほとんど触れていないため説明不足だからである。

社会制度を選択する際には「日本古来の伝統的な価値観」に適合する制度をという考えは自分にとっては新鮮だった。一神教のキリスト教的価値観を基礎としているグローバル資本主義は多神教的・仏教的な価値観を基礎としている著者の言う通り日本人には適切な経済体制では無いのである。