大学院受験の課題レポート 質問者/北国の熊

◎質問者(文章執筆者)の性別/男
◎質問者(文章執筆者)の年齢・学年/24歳
◎文章の用途/新卒向けのmba入試用の課題レポート
◎文章の提出先(受験する大学、会社など)/ 受験するmba大学院
◎チェックしてほしい事柄・ほしいアドバイス/留学生おまけに新卒のため、実務活動としてはアピールできる点が弱い気がします。質問に応じ、文章の論理性はどうですか。また2000字程度で書かれるという規定ですが、、2200字も超えたこのような文量は相応しくないのでしょうか。最後に、変な日本語の表現はありますか。新年の始まりでお忙しいとは思いますが、よろしくお願いいたします。

◎チェックしてほしい文章/課題レポート
質問:貴方の生活において直面した最も大きな試練は何であったか、それをどのように克服してきたか、また現在ならばそれをどのように解決しようと考えるか。

「過去の試練とその克服」
北京語言大学で、学生会の留学生連絡会の副部長をしているときに、会内の多国籍の部員同士の交流不足という問題に対し、私は人間関係重視の組織運営をしてきましたが、企画したイベントで留学生の部員に異文化への配慮が足りず、翌年の参加者が大きく減少した経験があります。初期の目的は達成したものの、他の問題が発生してしまったという事例です。
母校である北京語言大学は、留学生の人数はアジアのトップで、“大学での国連”と言われるほど多国籍の学生が集まる大学です。しかし、校内の留学生と中国人学生の関係が薄く、文化や習慣の違いによる不信感や衝突が生まれることがありました。お互いの理解を繰り広げ、国際交流を促進する目的で、留学生連絡会が設置されましたが、これは学生の選挙より出来た組織で、幹部だけでも8人、部員全体60人の連絡会では、多国籍の部員同士の交流不足という問題がありました。
私はこういう状況に対して、会内の人間関係を円満に慣れるために、学校外で部員同士の交流を増やして信頼関係を築くために、クリスマスパティーや春節の新年会、夏休みの万里長城でのアウトドアトレーニングのイベントを企画しました。学生会の指導の先生や各国留学生会長のサポートのおかげで、部員同士の理解を増やせることができました。それによって部員たちの距離感が短くなりました。
また、多国籍の部員たちに対し、各自の性格に合う仕事を割り振ることによって、中国人と留学生部員のそれぞれの強みを生かしてきました。さらに、二年目で新入部員に対し、私は一人一人と親しくなることで先輩後輩の壁を消しました。部員たちの人間関係を把握し、さりげなく入っていくことで衝突を食い止めることもありました。
最後に、キリスト教とイスラム教の部員はいつも部の方針に関して衝突することに対し、私は指導先生や各国の留学生会長との十分な意見交換のうえで、連絡会の公式発表は中国語、英語、アラビア語の三種類の言語という方針で決めました。そのことによってイスラム教の部員達の積極性も高め、私たちの「WORLD CARNIVAL」という学園祭の行事で大きな貢献をしました。しかし、残念ながら、翌年の入会志望者が大きく減少してしまい、その原因は分からないのままで、連絡会をやめて日本へ留学してきました。
「現在ならそれをどのように解決」
今なら振り返えってみると、あの時の対策は一番適切だとは言えません。特に問題は、その時イベントの参会者たちは本当にイベントに満足していたのかどうかが全く分からないということです。そこで、今の私は、当時の経験を全面的に分析すると、次のような改善の行動をすべきだったと考えています:
先ず、当時自分が企画した、部員たちの交流を図るためのイベントは、今でも正し行動だと思います。イベント参加者は様々なチームワークによって互いの理解を深め、その後の交流も増えました。しかし、本当に彼らは打ち解けることができたかどうかの検証をしなかったのが問題です。例えば、公式発表は多言語になっても、キリスト教とイスラム教の部員の間での根本的な衝突原因は解決しませんでした。
また、二年間で日本に留学の経験を加え、異文化を理解すること大変難しいと実感しましたが、当時の自分は各国の価値観・習慣・宗教の違いを十分理解できず、異文化への配慮が足りませんでした。クリスマスパティーや新年会のメニュー内容など、私から見れば細かいことでしたが、イスラム教の部員にとっては大きな意味があり、感情に傷ついたことになったかもしれません。結果的に二年目の選挙で希望者の数は大きく減少しました。もし事前にアンケート調査などをいれば参加者のニーズを把握できるはずです。
異文化に対してマナーだげじゃなく、食事・習慣・考え方など、全面的な尊重する必要があるということは、ビジネス上でも同じであり、国・地域ごとにやり方が全く違う場合が多く見られます。もし今の私であれば、具体的な改善点として、①宗教的な行事をなくす②各国の部員への配慮を十分行い、食事習慣を考えたの上で、納得できる食事を提供する③部員の宗教的な行事のニーズに対し、イベントの行い時期や時間にも十分配慮する。また、対策の効果を計るために、定期的なアンケート調査や目安箱も用意すべきだと思います。つまり、行動(ACTION)に対し検証(CHECK)が足りないということです。
従って、最も根本的な原因は、PDCAサイクルの不徹底的だと思います。部員のダイバーシティーの食事・宗教ニーズに対し、柔軟に対応することができず、短期的な対策をとっても、全体のモチベーションを上げることができませんでした。もし現在ならば、経営管理の知識が応用でき、その状況に対して私は、①組織の大きな長期の目標を設定する②目標をより身近なものとするために、その目標を細分化する③各目標達成のための活動計画をスケジュールと共に作成する④活動計画を実施し、目標への進捗状況をチェックする⑤獲得した部員の信頼、満足を得るための活動を継続する、というPDCAのサイクルを徹底的に繰り返すべきだと考えています。
この経験から、組織運営には適材適所、コミュニケーション、信頼関係、PDCAなど、経営理論が現実に徹底すべきということが大事だと痛感しました。さらに、人生の中での全ての試練は、自分を成長させるために起こるという意識を自覚しました。それは、私を目の前の困難を乗り越えたいという気持ちを起こさせるものです。長い目で物事を捉えたとき、目の前の困難は、実は全て自分の目標への道程だと考えることで、その困難は自分の成長のための試練だと思います。