大学のレポート 質問者/くますけ

◎質問者の性別/ 女
◎質問者の年齢・学年/ 25歳
◎文章の用途/ 通信大学のレポート
◎文章の提出先/ 日本女子大学
◎チェックしてほしい事柄・ほしいアドバイス/
レポートというものを、この分野では、初めて書きました。
どのような書き方で書いてよいかも分からず、また、どのようにまとめていいかも分からないまま書いています。
このような書き方で合っているのか。また、どこを直すと読みやすい《読みたくなる)レポートになるのか。
アドバイスをお願い致します。

◎質問したいこと
①課題には、「~についてまとめなさい」とありますが、
調べたことをまとめるだけで終わっています。
自分の意見や考えは、この場合は述べなくてもよいのでしょうか?

②また、テーマ(表題)は、レポートのどこに記入するのがよいでしょうか。

基本的なことばかりで、申し訳ありませんが、回答をお願い致します。
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎
科目 「家庭看護学」
課題番号①「熱中症とはどのような症状なのか、その病態生理、症状、診断、治療、予防について学習しまとめなさい。」
「熱中症について」
1 熱中症とは
「熱中症」とは、蒸し暑さによって、体内の水分や塩分(ナトリウム)のバランスを崩したり、体温を維持できなくなったりすることによって生じる健康障害をまとめて呼ぶ言葉である。
(1)病態生理
動物は活動することによって、常に体内で熱を産生させている。しかし、温度や湿度が上がると、産生された熱を上手く放散できなくなる。このようなとき、ヒトやサルは「汗」をかき体表面の水分を蒸発させ体温を維持しようとする。
しかし、この「汗」は、体内の血液中の液体成分からつくられるため、多量の汗をかくことにより血液中の塩分や水分が減少し、それらを補給できなければ、脱水などによる症状(熱失神や熱虚脱)を起こしてしまう。
(2)症状による分類
熱中症は、発生するメカニズムや症状によって分類することができる。「熱虚脱」、「熱失神」、「熱痙攣」、「熱疲労」、「熱疲はい」、「日射病」、「熱射病」などという言葉で呼ぶことがある。
このうち、「熱けいれん」は、血液中の塩分濃度の喪失量が多くなり動かそうとした筋肉がこむら返りをおこすことである。また、「熱射病」は、汗をかき体温を一定に保つはたらき(ホメオスタシス)が限界に達し、全身の臓器や脳にまで異常が生じ、言動がおかしくなったり、意識が低下したり、汗をかくことすらできなくなったりして生命の危険もある状態を指す。
しかし、日常生活において、これらは同時に発生することが多く、特別な場合を除いて「熱中症」という総称を使うことが望ましい。
(3)重症度による分類
救急医療の分野(日本救急医学会の新分類)では、重症度で分類して
①「現場での応急処置で対応しうる軽傷=Ⅰ度」
②「病院への搬送を必要とする中等症以上=Ⅱ度」
③「入院して集中治療する必要性のある重傷=Ⅲ度」
と呼ぶことがある。
(4)熱中症の類推・診断
熱中症の初期には、「暑い」という感覚や「汗が出る」といった生理的な変化を示す症状や所見が認められる程度である。しかし、これらの症状や所見に続いて、「頭が回らない」「ぼーっとする」「集中できない」「力が入らない」「眠い」などの自覚症状を生じたり、「いつもの動作と違う」「目がうつろ」「受け答えがおかしい」「ふらついている」などの所見を生じたりする。これらは、睡眠不足や薬の副作用、心臓や甲状腺などの疾病の症状と区別することが困難である。
このように、熱中症の症状や所見として特徴的なものはないが、暑熱な環境下における活動や発汗などの自覚症状に引き続き、上記のような症状が生じるという時間的経過が把握されれば、熱中症を類推・診断することが可能である。
2 熱中症の治療
熱中症は、初期の症状が出始めて間もなく意識を失う症例もある。手遅れにならないためには、活動の管理者はもちろん、活動者が互いに声を掛け合って、いつもと違う言動を生じたら、すぐに正しい処置をすることが大切である。
熱中症の症状に関して判断が難しいのは、いつの時点で医療機関に連れて行くかという判断である。環境の温度上昇や体内の発熱量の増加により、暑いと感じたり少し汗をかいたりすることは生理的な変化であり、疾病とはいえない。熱中症を疑う症状(頭痛、吐き気、めまい等)を認めた場合は、まず涼しい場所で休憩させて飲料水などを摂取させることが大切である。そして、
①本人の意識がはっきりしている。
②自分で水分や塩分の摂取ができる。
③症状が明らかに軽快傾向にある。
以上の3つの条件がすべて揃っている場合には、医療機関に連れて行かなくてもよいと考えられる。
(1)救急処置
熱中症の症状が軽度(Ⅰ度)以上の可能性があると判断される場合には、医療機関を受診させるとともに、救急車の到着を待つまでに、以下のような救急措置をとる必要がある。
・(体温が高い場合)体表面を露出させ、水で濡らして、うちわなどで冷風を送る。氷のうなどがあれば、頸部、脇の下、股の間など大きな動静脈が通っている部位を冷やす。
・仰向けか横向きに寝かせ、脳の血流を確保するために、足を少し上にあげた方がよい。
・手足を抹消から中心部に向けてマッサージするのも効果的である。
3 屋外活動における熱中症の予防
熱中症は、体の体温調節と水分調節の仕組みを理解し、活動中に無理をしなければ、予防できる疾病である。熱中症予防のために大切なことは、以下の10の項目である。
(1)普段と違う言動は熱中症を疑う。
(2)初めての真夏日に注意する。
(3)暑さはWBGT(暑さ指数)で測る。
(4)身体の表面で水分を蒸発させる。
(5)活動開始前から、その場で水分と塩分の補給をする。
(6)帽子をかぶるなど日よけを心掛ける
(7)活動前の生活と体調の確認をする。
(8)体温計を用意しておく。
(9)服装の通気性・透湿性を確保する。
(10)連続活動時間を減らし、効果的に休憩する。
参考文献
『熱中症を防ごう―熱中症予防対策の基本―』
著者 堀江 正知
発行所 中央労働災害防止協会
発行年度 平成21年7月7日
◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎◎