出題側要求の曖昧さー進学の志望理由と自己PR

進学の入試出願の場合に時々あるケースですが、お客様からのご注文の説明で、学校側の要求がよく理解できない場合があります。お客様から「自己推薦書」ということでお問合せやご注文をいただき、私たちスタッフとしては、そのご連絡内容を信じて、自己推薦書を作成するのだと考え、そのためのお尋ねをアレコレと致します。

ところが、いくら質疑応答を繰り返しても、いっこうに話が噛み合わないのです。おかしいなと思い、よくよくお尋ねしてみると、学校が要求しているのは自己推薦書ではなく、実は志望理由書だったという場合が少なくありません。つまり、この入試は自己推薦入試ですが、学校側が提出を求めている書類は志望理由書だったという訳です。お客様は自己推薦入試だからということで、【代筆サービス】には「自己推薦」の注文だというご連絡をして来られたのです。話が噛みあわないのも当然です。

これはまだ単純なミスです。もっと困るのは、提出書類全体のタイトルとでもいうのでしょうか、学校側が提出書類として「志望理由書」と掲げていながら、その注意書きを読むと、「これまでの体験を踏まえて自己推薦しなさい。」といった文言がある場合です。

お客様は学校が「志望理由書」を出せと要求しているので、【代筆サービス】に対しても、当初、「志望理由書」の注文としてご連絡をいただくのですが、質疑応答を繰り返しても、話の焦点が合わないのです。前記の場合と同じく、私たちスタッフはお客様からの最初のご連絡内容を踏まえて、志望理由書を書くためのお尋ねをします。ところが、学校側の注意書きを読んでいるお客様は、自己推薦の内容を書くのだと考えているため、どうしてもご回答内容がそちらに向いてしまうのです。

さらに言うと、学校側が志望理由と自己推薦、両方の内容を書くように指示しているという場合もあります。それを最初に教えていただけば良いのですが、お客様の頭の中に「合格するには何としても自分を売り込まないといけない」という考えが強くあると(当然、そういう場合がほとんどです)、そういう註釈なしに、お答えの内容が自己推薦、自己PRの要素が強くなってしまうケースもあります。

私たちはこうした間違いや誤解を防ぐため、最初に学校側からの文書提出の要求文や指示文を、一言半句違えず正確に転記してくださいとお願いすることにしています。しかし、それでもこうした間違いを完全になくすことはできていません。

【代筆サービス】サイト 自己推薦書・自己PR文 進学・編入学 も参考にどうぞ。

“出題側要求の曖昧さー進学の志望理由と自己PR” への1件の返信

  1. 追記です。

    最近、立て続けにこの件(出題側要求の曖昧さ)に関係するご注文をいただきました。それは大学医学部受験出願にあたって要求されている「自己推薦文」というものなのですが、自己推薦を書くのか志望動機を書くのか、非常に曖昧で判断しにくいのです。
    推薦入試という枠組での受験で、大学側から提出文書2件の指示と、それに対応する指定書式(記載用紙)2点が示されています。書き込むための原稿用紙枠や記入枠が印刷されたもので、それ以外には記載内容に関する指示は何もありません。提出文書のうち1件はいわゆる第三者からの推薦書で、これは書くべきことが事細かに指定されており、問題はありません。
    困るのは、「自己推薦文」のほうです。指定書式(用紙)の上のほうに、
    自己推薦文
    という文字がゴシック体で印刷され、
    そのすぐ下に、
    「本学志望の動機」
    という文字が、こちらは明朝体で印刷されています。
    注意書きらしきものは、「横書き400字以内、黒字ボールペンで記載してください。」という以外、何もありません。

    当サービスのお客様(出願者)は、推薦入試であるということもあって、この、
    自己推薦文
    という部分に引きずられ、自己推薦の内容つまり自己PR的要素をアレコレ書こうとなさるのですが、どうでしょうか?
    進学予備校の教師や学校の進学指導担当教員が、何を書くにも、ふた言めには「熱意をアピールしよう」といった決まり文句の指導をすることもあり、お客様(出願者)がそのように自己PRを書こうとすることは無理ないのかも知れません。
    ただ、私たちは、これはあくまで志望動機を書くのだと解釈します。ゴシック体で、
    自己推薦文
    と書いてあるのは、この入試の枠組みを示すものであって、要求されているのはあくまで「本学志望の動機」なのだと考えざるを得ません。
    しかし、これも責任を持ってそう断言できるものでもなく、要するに大学側の指示が曖昧で紛らわし過ぎるのです。こういう場合は、はっきりと大学側に問い合わせるのが正しい対処であるように思います。

    ちなみに、この「本学志望の動機」には、もうひとつ別の曖昧さというか、出願者が迷う要素があります。それは、医学部受験ですから、医学部や医師を志す動機を書くのか、あくまで他の大学ではない、その大学を志望する動機を書くのかという問題です。
    しかし、これは本件とは別の話ですので、また改めて。

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