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過去の添削とアドバイス例18 記述の具体性

過去の添削とアドバイス例 18
具体的に書くということ

具体的に書くということがよくわかりません
 志望動機書で、「本学を志望する理由や動機を、あなたの学業経験や職業体験を含めて、具体的に書きなさい」とあります。この具体的ということがよくわかりません。教えてください。
究極の具体性とはあなた個人の話です。
 <具体的に書く>ということについては、疑問を持つ人も多いようですし、管理人も、添削指導にあたっては再三再四、それこそ口が酸っぱくなるほど指摘しますので、少し詳しくご説明します。

 それこそ「具体的に」、例をあげて説明しましょう。
 たとえば、あなたは今IT分野の仕事をしており、経営学を学びたいと考えて、××大学経営学部受験のための志望動機書を書こうとしている-と、仮定します。
 その志望動機書の一節を例に説明します。
 ただし、例文は決して良い文章表現の見本ではありませんので、そのつもりで。
 私は、経営学を学びたいと考え、貴学を志望した。
 これでは、まるで具体性がありません。経営学部を志望する人が経営学を学びたいのは当たり前であって、これでは何も言っていないのに等しいのです。
そこで、こう変えます。
 私は将来、IT分野での起業を考えており、そのための知識や技能を身に付けたいと思い、貴学を志望した。
 多少は、具体性が出てきました。しかし、十分ではありません。
 そこで、さらにこう変えます。
 私は現在、IT分野の企業に勤務している。日々の仕事を通してIT分野の底知れない可能性を肌身で感じており、自分も遠くない将来、この分野での起業を考えている。しかし、自分にはIT関連の知識はあっても、企業経営に関する知識が何もない。そこで、会計学や財務論、マーケティング、人材育成論など、経営学を基礎から幅広く学びたいと考え、貴学を志望した。
 ここまで書くと、かなり具体的になってきました。
 しかし、これで完璧かと言うと、まだまだです。
 勤務しているIT分野の企業とは、システム開発会社なのか、オンラインショッピングの会社なのか、プロバイダなのか。そこで自分は、どういう職種に就いており、何が得意なのか。IT分野の可能性を感じるのは、どういう点なのか。将来、興したいと考えているのは、どういう企業なのか。
 そういったことを書けば、もっと文章に具体性が出てきます。
 つまり、具体的かどうかというのは、相対的なものなのです。
 志望動機書に関して言えば、究極の具体性とは、ともかくあなた個人の事情や考え方を詳細に、トコトン書き尽くすことです。
 
具体的に書くにはどうすればいいのですか?
 最初に質問した人とは違いますが、回答を読んでもよくわかりません。
 僕は、自分が人の話に耳を傾けることができる性格だということを書きたいのですが、どう書けばいいのですか?
 
自分の主張を裏付ける事実などを書くのです。
 >僕は自分が人の話に耳を傾けることができる性格だという
 >ことを書きたいのですが、どう書けばいいのですか?
 そういう性格であることを説明できる事実、つまり過去の体験や出来事をあげるのです。そもそも、そういう事実がないのなら、自分が「人の話に耳を傾けることができる」ということ自体、どうやって明らかになったのでしょうか。自分で思い込んでいるだけで良いのなら、誰でも何でも言えますよね?
 それと、ここで言う「事実」が文字通りの事実かどうかは、また別の話です。志望動機なら志望動機という、その世界、その枠組みの中で破綻のないことなら、何でも良いのです。
 ただし、後の面接で立ち往生するようなことを書いてはダメです。
 

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