過去の添削とアドバイス例 20
大学院受験 指導教の授推薦状
大学院受験の際の教授推薦状について
教授より私が下書き作成したものをそのまま写す、と言われました。アドバイスをお願いいたします。推薦状
ご清祥のことと拝察申し上げます。この度は上記○○君が貴院を受験するにあたり、推薦辞を差し上げたく存じます。○○君は△△年に××大学■■部を卒業後、◎◎に勤務し、・・・の向上のため貢献してきました。△△年退職後、かねてからの希望であった国際支援に関わる活動への一歩として、実践的な英語力を身につけるためアメリカへ留学し、現在に至ります。■■大学在学中は、私の専攻である・・・学に格別の関心を持ち、同僚の学生とも熱心に討論し学業に励み、又探索心や好奇心にも富み、常に時代に対応した知識を学ぶ姿勢を持っていました。彼女が卒業論文として提出した「~~~」は私が執筆指導を致しましたが、着眼点もすばらしく、学部の卒業論文としては秀逸なものでありました。この頃から・・・の分野にも大変興味を持ちAの成績をとっており、現在は英語の実践的な力も見につけ、国際人としての幅広い視野と十分な知識を兼ね備えていると確信いたします。○○君は将来・・・での活動を希望しており、そのための知識や技能を身につけたいと思い、貴院を強く希望しています。今回○○君が貴院に進学することになりましたら、必ずや当該分野の研究の蓄積に寄与するであろうと存じますのでここに積極的に推薦申し上げる次第でございます。
よろしくご高配のほど、お願い申し上げます。
Re: 大学院受験の際の教授推薦状について
学部名など肝心の部分の伏字が多過ぎて、学生時代の専攻も仕事経験も志望する院の専門も不明です。これでは的確なアドバイスを差し上げることは困難です。
また、ワンポイントアドバイスですから、すべてを指摘することもできません。
誤字などは、ご自身で探してください。それらを承知で2点ほど。
1.
すでに「英語の実践的な力も見につけ、国際人としての幅広い視野と十分な知識を兼ね備えている」なら、今さら大学院で何を学びたいのか、矛盾しませんか?つまり、誉め過ぎですね。
2.
将来の希望は、たとえば国連など実践分野での活動でしょう。つまりアカデミックの世界に進みたいということではないのでしょう。
そういう人について、
「当該分野の研究の蓄積に寄与するであろう」という推薦の仕方をするのは、おかしいと思いませんか?
この推薦状の論旨には、そういう意味で無理があります。根本的に間違っている訳ではありませんが、論旨の展開を見直す必要がありますね。