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過去の添削とアドバイス例56 大学心理学部AO入試自己推薦文

過去の添削とアドバイス例 56
大学心理学部AO入試自己推薦文

 
AOの自己推薦文です。添削を御願い致します。
自己推薦文の添削御願い致します。
志望は心理学部で、大学側の指示では、志望の動機も盛り込んで800字以内で書けとのことでした。
 
 私の趣味の一つは読書です。小学生の頃から沢山の作品に親しみ、長期の休みには、多い時で一日に十冊程度の本を読むこともあります。おかげで、受験生となり時間のやりくりの難しくなった今では、一冊の本を三十分程度で読む習慣が付きました。私は読書を通じ、登場人物の心情の変化、人間関係の機微―即ち心の動きに自分の意識を集中させるようになりました。この、人の心の動きを察するという習慣は、自分の利点となっていると思っています。
 私は、高等学校二年次に正委員や修学旅行委員として全体を統率する仕事に就きました。この時にも、相手の発言やその時々の仕草にも注意するように気を配ることで、皆が気持ちよく意欲的に物事に取り込めるように出来たと自負しています。
 私にとって、人の心の動きとは頭の中で思い描いて楽しむだけのものではありません。私の母は、私が小学校五年生の時に再婚しました。しかし、当時の私は新しい父を受け入れることが出来ずに悩み苦しみました。やがて、身体的にも心理的にも成長した私は、 私に受け入れられない父の心情についても思いを馳せるようになりました。今となっては苦い思い出ですが、この経験を通して、私は、心の動きを洞察することで、人は生かされも殺されもするという実感を得たのです。
 将来に対し、心理学について漠然とした興味だけを抱いていた私に、一人の友人が、一冊の本を薦めてくれました。それは、心理カウンセラーの治療に関するもので、この本によって、私も様々な心の悩みを抱える人々を手助けする心理カウンセラーになりたいという確固たる希望を抱くようになりました。引きこもりや鬱、ニート等、心に関わる問題は広がりを見せる一方です。貴校では、このような問題に対応した実践的な心理学が学べるという点に、私は大変魅力を感じています。沢山の知識を吸収して、多くの悩みを抱えた人達に接し、その手助けになりたいと考えています。
 
①文章の流れでおかしい所はないでしょうか?
②気になる点、直した方がいい所がありましたら教えて下さい。
③その他、ワンポイントがありましたら御願いします。
 
バランスが悪いですね。
 他のお答えでも度々言うように、自己推薦と志望動機は密接に関連する場合が多く、これを同じ文章に書く場合には、その内容を十分検討して書くことが重要です。
 あなたの場合、「志望の動機も盛り込んだ自己推薦文」ということで、こういう構成になったのでしょうが、内容から言って、つまりあなたの動機や事情から言って、これではバランスが悪いです。
 あなたの場合、何より重要なのは家族関係の経験から心理学を学びたいと思うようになったということでしょう。まずそのことを中心に志望動機を述べ、その後で自己推薦の内容に移るべきです。
 母親の再婚、義父との人間的葛藤より、たくさん読んだ本のことが重要で、そのことのほうが自分を成長させたとか、心理学に興味を持たせてくれた、とか言いたいのでしょうか?そうではないでしょう。また、そうだとしたら、あなたの感覚は変です。
 まして高校生が「一冊の本を三十分程度」で読むなどというのは、非常に傲慢と受け取られるか、デタラメと解釈されるか、良くても、内容など理解できていないと思われるのがオチです。
 正直に感想を言えば、多いときは1日10冊もの本を読んだ人間が、この程度の文章しか書けないというのは、非常におかしなことです。大学生や大学院生、教員の人たちが、勉強や研究の中で、本というものとどれだけ格闘しているものか、少し想像なさったほうが良いでしょう。
 全体に謙虚さ、これから心理学を学びたいという学問に対する謙虚な姿勢が見られない文章です。
 
再度添削御願い致します。
指摘された点と、あと大学側から、「高校時代にどのような活動を行ってきて、心理学科になぜ入りたいのか、入学後の目的などをより具体的にアピール」という情報を頂いたので、それも考慮して再度書き直しました。
 
私にとって、人の心の動きとは頭の中で思い描いて楽しむだけのものではありません。私は生まれた時から父が不在でしたが、小学5年の時、母が再婚しました。しかし、当時の私は新しい父を受け入れることが出来ず長いこと悩みました。今となっては苦い思い出ですが、これが人の心に興味を持ったきっかけでした。やがて、身体的にも心理的にも成長した私は、私に受け入れられない父の心情についても思いを馳せるようになりました。中学生になり、心についてまだ漠然と興味だけを抱いていた私に、友人が一冊の本を薦めてくれました。それは、心理カウンセラーの治療に関するもので、この本によって、私も様々な心の悩みを抱える人々を手助けする心理カウンセラーになりたいという確固たる希望を抱くようになりました。
またその頃、宮沢賢治や芥川龍之介の作品を読んだことから本を読むようになり、長期の休みでは、多い時で一日に五冊以上読むこともありました。私は読書を通じ、登場人物の心情の変化、人間関係の機微―即ち心の動きに自分の意識を集中させるようになりました。この人の心の動きを察するという習慣は、自分の利点となっていると思います。高等学校二年次には、正委員や修学旅行委員として全体を統率する仕事に就きました。この時にも、相手の発言やその時々の仕草にも注意し気を配ることで、皆が気持ちよく意欲的に物事に取り込めるように出来たと思っています。この経験を通して、私は、心の動きを洞察することで、人は生かされも殺されもするという実感を得たのです。
最近では、引きこもりや鬱、ニート等、心に関わる問題は広がりを見せる一方です。貴校では、このような問題に対応した実践的な心理学が学べるという点に、私は大変魅力を感じました。是非とも貴校に入学し、卒業後大学院に進み、より専門的に心の問題の治療方法を学び、多くの悩みを抱えた人達に接し、その手助けになりたいと思います。
 
①バランスの悪さは改善されたでしょうか?
②他に悪い箇所がありましたら、具体的に教えて下さい。
③何かアドバイスがありましたら、御願い致します。
 
後もう少し、謙虚さを。
 バランスはかなり良くなりました。
 ただし、最初の一文は余計です。前振りのつもりでしょうが、唐突で判りにくいですし、これがなくても十分意味は通じます。むしろ、ないほうがスンナリ読めて、判りやすいでしょう。
 謙虚さがほしいと言うのは、あなたがこれまで人の心を洞察することでうまくやってきたというようなニュアンスが色濃い点です。
>この人の心の動きを察するという習慣は、自分の利点となって
>いると思います。
>この時にも、相手の発言やその時々の仕草にも注意し気を配る
>ことで、皆が気持ちよく意欲的に物事に取り込めるように出来た
>と思っています。
 
 人の心の動きを察してうまくやるなど、一人前の大人でも難しいことですよ。
 自分は、人の心の動きを察することができる、と言い切ってしまうのではなく、それに注意するよういつも努力してきたし、そのお蔭で時にはコレコレがうまくいったような体験もある、という程度にすべきです。
 順序は前後しますが、
>それは、心理カウンセラーの治療に関するもので、この本に
>よって、私も様々な心の悩みを抱える人々を手助けする心理
>カウンセラーになりたいという確固たる希望を抱くようにな
>りました。
 
 いきなりカウンセラーになりたいと確固たる希望~、というのも突然過ぎますね。その本でようやく心理学とか心理カウンセリングといったものについての興味を開かれたわけでしょう。そのあたりを丁寧に。
 
指摘された点を直してみました。
指摘された、謙虚さと心理学への興味の経緯に気を付け、書き直しました。
再度添削御願い致します。
 
私は生まれた時から父が不在でしたが、小学5年の時、母が再婚しました。しかし、当時の私は新しい父を受け入れる事が出来ず長い間悩みました。今となっては苦い思い出ですが、これが人の心に興味を持ったきっかけでした。やがて、身体的にも心理的にも成長した私は、未だ打ち解けていない父の心情についても思いを馳せるようになりました。中学生になり、心についてまだ漠然と興味だけを抱いていた私に、友人が一冊の本を薦めてくれました。それは、心理カウンセラーによる治療に関するもので、この本がきっかけとなって心理カウンセリングに興味を持つようになりました。また、時々友人から色々な種類の相談を受けるような事があり、次第に様々な心の悩みを抱える人々の手助けをしたいという希望を強く抱くようになったのです。
またその頃、宮沢賢治や芥川龍之介の作品に触れた事から本を読むようになり、長期の休みでは、多い時で一日に五冊以上読むこともありました。私は読書を通じ、登場人物の心情の変化、人間関係による心の機微に自分の意識を集中させるようになりました。高等学校二年次には、正委員や修学旅行委員として全体を統率する仕事に就きました。上手く行かない事もありましたが、相手の発言やその時々の仕草にも気を配るよう努力した事で、時には皆が快く物事に取り込めるように出来たというような体験もあります。この経験を通して、私は、心の動きを洞察する事で、人は生かされも殺されもするという実感を得たのです。
最近では、引きこもりや鬱、ニート等、心に関わる問題は広がりを見せる一方です。貴校では、このような問題に対応した実践的な心理学が学べるという点に、私は大変魅力を感じています。是非とも貴校に入学し、広く心理学の知識や実践的なカウンセリングの手法について学びたいと考えています。多くの悩みを抱えた人達に接し、その手助けになれるようになる事が、私の夢です。
 
①指摘された点は改善されたでしょうか?
②気になる箇所、アドバイスがありましたら御願い致します。
 
結局、自己推薦ですか?志望理由ですか?
 二度目の投稿で、
「あと大学側から、『高校時代にどのような活動を行ってきて、心理学科になぜ入りたいのか、入学後の目的などをより具体的にアピール』という情報を頂いたので、それも考慮して再度書き直しました」
 という話がありましたが、結局、この文章は自己推薦か志望理由か、あるいはその折衷なら、あなたはどのようなスタンスで書きたいのか、それが曖昧です。そのため、的確な指摘ができません。
(第三者の話、指示などを持ち出すときは、もっと丁寧に、こちらにわかりやすく説明してください。今後もこれは重要なことでしょう。余計ですが。)
 ただ言えるのは、管理人から見て、あなたの最大の自己推薦理由は、志望動機とその動機の強さ、そして、それを活かして将来社会に貢献したいという意欲、貢献できる人材になれるだろう、なろうとしている、という決意です。それを上手に表現すべきでしょう。
 読書量の多さはともかく、統率力があるなどということは、ほとんどどうでも良い話です。
 細かな点を。
>友人が一冊の本を薦めてくれました。
>時々友人から色々な種類の相談を受けるような事があり、
 最初が自分を助けてくれる友人、次は自分に助けを求める友人。友人を都合よく使い過ぎだと言わざるを得ません。
 「高等学校二年次」「正委員」「全体を統率する仕事」言葉使いがオーバーです。普通にお書きなさい。最後の統率などは傲慢に聞こえます。
>相手の発言やその時々の仕草にも気を配るよう努力した事で、
>時には皆が快く物事に取り込めるように出来たというような
>体験もあります。
 これでは、管理人の指摘をそのまま書いただけです。抽象的過ぎます。具体的にお書きなさい。
 また、以前の指摘と矛盾するかも知れませんが、自分が今の段階からある程度、人の心に配慮できる人間であるということも、管理人なら書きません。配慮が必要であることに気づいた人間である、ということだけで十分です。

企業情報など

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