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過去の添削とアドバイス例65 大学文学部入試出願志望理由書

過去の添削とアドバイス例 65
大学文学部入試出願志望理由書

 
志望理由書の添削をお願いします
○志望理由書600字
 私は貴学第二文学部にて、文化政策、特に芸術の観点から文化政策を学びたい。
 私はかつてフランスに滞在したとき、日本とフランスにおける文化の豊かさの違いに愕然とした。オペラを例に挙げれば、パリ国立オペラ座で1番安い席は5ユーロ(約700円)。日本は、新国立劇場ができ若干オペラを観に行きやすい環境になったとはいえ、3,150円。約5倍にもなる。日本ではまだオペラは特別なものだが、フランスではオペラという文化は日常の中にあるのだ。
 かつて、フランスでは故ミッテラン元大統領政権時代、1990年からラング文化大臣が文化予算の国家予算に占める割合を1%にまで押し上げ、1999年は1%を割ったものの額にして約3,037億円。大して日本は2003年にやっと1,000億円を突破した。日本も文化予算は徐々に増加しているが、それと比例して文化の豊かさの向上を実感できるかといえば否である。
 日本とフランスのこの豊かさの差は文化予算の多寡だけではないであろう。両国は辿ってきた歴史もまったく異なるものである。私は文化先進国フランスと日本を、両国の文化の歴史について過去から現在まで考察し、今後の日本の文化の発展に貢献したい。
 また貴学では留学制度が充実しているので、その制度を利用し、フランスにて文化政策の現状を調査したいと考えている。
 1.文章の流れはどうでしょうか
 2.曖昧な点はありますか
 3.その他、修正すべて点がありましたら、お願いします。
 
自分の見解や意見のように思えません。
>1.文章の流れはどうでしょうか
 問題ないでしょう。
 
>2.曖昧な点はありますか
 とくに見当たりません。
 
>3.その他、修正すべて点がありましたら、お願いします。
 日仏の文化政策、文化振興に対する取り組みの差を指摘するのは結構ですが、これを読むと、文化政策に関する評論記事をそのまま転記してきたようにしか読めません。あなた自身の実感や主張が感じられないのです。
 
>私はかつてフランスに滞在したとき、
 のあたりを、もっと具体的に書けば多少は改善されるでしょう。
 しかし、それにしても理屈が少々、強引です。それは、「日本ではまだオペラは特別なものだが、フランスではオペラという文化は日常の中にあるのだ。」と、オペラに関わる話を日本の文化政策の貧困の事例のようにお書きになっている部分です。そもそも、日本とフランスでは、オペラというものの歴史が圧倒的に違うのですから、「日本ではまだオペラは特別なもの」であるのは当たり前でしょう。
 チケット価格の話にしても、フランスでは多くの人がオペラを観に行くから、安い席もたくさん用意されているのでしょうし、日本ではオペラ愛好者(チケット購入者)も少ないからチケットの価格も高く設定せざるを得ないのでしょう。つまり、そういったことを「文化の豊かさの違い」の根拠や事例にしても、意味をなしません。
 もっと言えば、そもそも、なぜ文化政策は充実していないといけないのですか?
 あなたがこだわりを持っておいでのオペラにしても、「日本でオペラなんて滅びてもいいじゃないか」という意見があったとして、どう答えるのですか?そういう大前提を抜きにして、細かな文化予算の数字を並べ立てても、説得力はありません。

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